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商標データの真実: よくみられる5つの誤解を検証

商標データの真実: よくみられる5つの誤解を検証

ブランドや商標の専門家が自信を持って貴重な知的財産資産を構築して保護するには、質の高い商標データが不可欠です。しかし、その性質と品質については、いくつかの誤解が存在しています。

今回、Clarivate™の専門家であるRobert Reading(Senior Director of Product Management)とMihnea Hanganu(Vice President of Product Management)は、商標担当者がデータを最大限に活用できるように、商標データにまつわる5つの一般的な誤解を検証しました。

オンデマンドウェビナーThe Trademark Data Advantage: Separating Fact from Fiction」(英語)をご視聴いただけます。

誤解1:世界中の商標データのほとんどは、電子的にアクセスできる

商標データは世界中でデジタルの形式で容易に入手できると多くの人が考えていますが、これは真実とは程遠いものです。商標のデジタル化は国によって大きく異なり、先進的なデジタルシステムを導入している国もあれば、いまだに紙の公報にしている国もあります。

「ほとんどの商標データは電子化されていません。半数以上の国では、まだしっかりとした電子化されたデータの収集ができないのです。」とHanganuは述べています。

Clarivateは、広範なネットワークとグローバルチームを通じて、ナイジェリアのようにデジタルアクセスが制限されている国においては、手作業による現地でのデータ収集方法を採用しています。しかし、Hanganuは主要な管轄区域でさえも、いまだデジタル化プロセスが完成しているわけではなく進行中であるところもあることも強調しました。

「あらゆるデータに電子的にアクセスできると想定するべきではありません。アクセスについて適切に考慮しない場合、この差異が分析の格差をもたらす可能性があります。」

誤解2:デジタル化された商標データは常に正確で最新である

先進的なITシステムや電子出願のオプションがあったとしても、商標データにエラーが発生する場合があります。Hanganuは、「デジタル化されたからといって、必ずしも100%正確で最新であるとは限りません。」と述べています。

自動化は大量のデータを処理するのに役立ちますが、エラーを引き起こす可能性もあるのです。

「現在、電子出願のオプションが提供されたり、高度なITシステムが導入されている各国の商標庁・知的財産庁がありますが、それらは依然として手作業によるワークフローが中心となっています。このことは、バックログやエラーが変わらず存在することを意味します。」とHanganuは続けます。

ミスが発生すると、それを修正するために人間の作業が必要になります。Clarivateは厳格なエラー修正プロセスを備えており、公告スケジュールを監視し、記録を包括的に更新することで、データが最新であることを確認しています。昨年だけでも、ClarivateはEUIPOの商標データの6%、USPTOの商標データの7.81%においてエラーを発見し、修正しました。

適切に管理されなければ、古いデータや不正確なデータのリスクが残ってしまいます。「機械はデータを処理するのは得意ですが、意思決定については得意ではないのです。」とReadingは述べています

誤解 3: 商標データの網羅性は、管轄範囲(対象国の数)によって決まる

商標データの網羅性とは、対象となる国の数だけを指すのではなく、以下のような側面もあります。

  • 正確性
  • 包括性
  • 検索可能性

Robert Readingは次のように述べています。「電子化されたデータの収集が完全であるか否かを判断するには、国の数を数えるだけでは不十分です。実際のところ、データの網羅性の定義はもう少し複雑です。」

完全な商標データセットには、商標所有者情報、出願日、関連分類などの詳細な分野が含まれている必要があります。また、効率的なデータ検索のためには、検索可能で効果的に分類されていなければなりません。

Clarivateのハーモナイゼーションの取り組みによって、商標が複数の管轄区域で検索できるようになり、グローバルな視点が提供されます。Clarivateのチームは2023年、全商標データの35.45%の精度の向上とデータの最適化を実現しました。

誤解4:過去の商標データはあまり重要ではない

過去のデータは過小評価されがちです。しかし、過去の商標記録は、ブランドの変遷、所有権の連鎖、潜在的な異議申立のリスクを理解する上で極めて重要です。

失効商標や、放棄された商標であっても、訴訟において法的な意味を持つ場合があります。

Robert Readingは、「データの収集期間が長ければ長いほど、より歴史的なコレクションになる可能性が高まります。Clarivateには100年の歴史があり、過去のデータを多数保有しています。それはとても重要なことです。」と述べています。このような包括的な過去のデータにアクセスできることは、商標の検索や保護において大きな強みとなります。

誤解5: 商標データの品質がもたらす影響は検索のみである。

質の高い商標データは、検索や継続的な商標モニタリング、更新管理、潜在的な侵害の特定、ポートフォリオの強度の分析において不可欠です。

Readingは次のように述べています。 「品質が影響を及ぼすのは、検索にとどまりません。ポートフォリオの管理、更新の確認、IPシステムから別のシステムへのデータ移管、詳細の確認など、様々な点において重要です。」

「商標ウォッチングの観点からも、品質を測定する際にはタイムリーで最新であることを確認する必要があります。リスクを回避するためにも品質確認は必須です。」

商標ウォッチングにおいて、問題を早期に発見するためにはタイムリーで頻繁なデータ収集が不可欠です。最新のデータではない場合、異議申立や法的措置の見逃しにつながるため、商標を危険にさらすことになります。

主なポイント

  1. 自動収集とキュレーションだけでは、完璧で包括的な商標データは得られません。
  2. 商標データセットに何が含まれ、何が含まれないかを理解することは、効率的にリスク評価する上で極めて重要です。
  3. Clarivateは、完全で正確かつ最新で最適化された、容易に検索できる、世界でトップクラスの専門家によるレビュー済みの商標データセットを構築しています。

ウェビナー「The Trademark Data Advantage」の全編はオンデマンドで視聴できます。当社の専門家がこれらのトピックやその他のトピックについて語る様子を是非ご覧ください。

Clarivateの商標検索および監視ソリューションについての詳細は、当社のチームまでご連絡ください。喜んでお手伝いさせていただきます!